― 曖昧な空気より、明確な言葉が組織を動かす ―
「なんとなくは伝わっていると思っていた」
「話し合ったつもりが、現場でズレが出てきた」
「うまく言語化できないまま、行動が曖昧になっている」
こうした状況は、組織においてよくあることです。
しかし、その裏には必ずと言っていいほど、「言葉にする力」の不足があります。
組織の思考力=言葉にする力。
思考が深くても、言語化されなければ共有できず、行動にもつながりません。
だからこそ、「言葉にする」という営みこそが、組織の質を決めるのです。
なぜ「言葉にする力」が重要なのか?
1. 【曖昧な言葉は、曖昧な行動を生む】
たとえば、
- 「しっかり対応して」→ どの程度?どんな手順?
- 「チームワークを大切に」→ 何をしたら評価される?
曖昧な表現は、受け手によって解釈が分かれ、共通認識が生まれません。
2. 【言語化されない思考は、他者と共有できない】
- 頭の中で考えていること
- なんとなく感じている違和感
- 現場で見えている課題
これらを言葉にして初めて、他者と“同じ地図”を持てるようになります。
3. 【思考と言葉はセットで進化する】
思考は、言語化することで整理され、磨かれていきます。
逆に言えば、「うまく言葉にできない」ことは、思考が未整理であることの表れでもあります。
組織における“言葉にする力”の影響範囲
- 理念やビジョンの共有度
→ 言葉で語られていなければ、空気だけが先行し、実行がバラつきます。 - 会議や打ち合わせの生産性
→ 言いたいことが言えない・伝わらない会議は、決まらず、動かない。 - 人材育成とフィードバック
→ 「もっと頑張って」ではなく、「何をどうすればよくなるか」を伝えられるかがカギ。 - 対話の質と関係性の深さ
→ モヤモヤや違和感を言葉にできる組織は、心理的安全性が高く、健全な衝突ができる。
組織に「言葉にする文化」を根づかせる5つのアプローチ
1. 【“抽象語”を具体化する習慣をつくる】
- 「丁寧に」ってどういうこと?
- 「やり切る」ってどこまでやればいいの?
- 「もっと主体的に」って、どんな行動?
上司・メンバー全員が「その言葉、具体的に言うと?」と問いかける文化を持つことで、行動の明確化と共通理解が進みます。
2. 【1on1や会議で“言葉にする練習”の場を設ける】
- 「最近感じた違和感」
- 「自分なりの気づきや発見」
- 「やってみてうまくいかなかった理由」
これらを定期的に口に出して共有することで、“言語化する習慣”と“表現する自信”が育ちます。
3. 【上司・リーダーが“思考を言葉にする姿”を見せる】
- 「私はこの判断をこう考えて決めました」
- 「この方針には、こういう背景があります」
- 「いま迷っているのはこの2点です」
こうした“思考の可視化”が、「言ってもいいんだ」「言葉にするってこういうことか」を教えることになります。
4. 【“曖昧な言葉”に敏感になる】
- 「ちゃんとやる」「しっかりやる」
- 「なるべく早く」「大体こんな感じで」
こういった曖昧語に対して、「具体的にどういう意味?」と立ち止まるクセを組織で共有すると、誤解や後戻りが減ります。
5. 【フィードバックの質を高める】
- 「〇〇の行動は、△△という意図が伝わってきた」
- 「□□の工夫が効果的だったと思う」
- 「次は××を意識するとさらに良くなる」
こうしたフィードバックが当たり前になれば、“伝える・受け取る”双方の言語力が上がります。
“言葉にする力”がないまま進むと起こるリスク
- 認識ズレによるミスやトラブルの増加
- 理念や方針が“飾り”として終わる
- メンバーの成長が鈍化する
- 対話のない組織になり、関係性が希薄化する
- 感情が溜まり、退職やチーム崩壊の引き金になる
だからこそ、“言葉にする文化”の構築は、組織経営における重要施策なのです。
結論:“言葉”が組織の思考を深め、力を引き出す
あなたの組織では:
- 思っていることを素直に言葉にできていますか?
- 曖昧な指示や表現が蔓延していませんか?
- 上司自身が「言葉の使い手」としてのモデルになっていますか?
言葉にする力は、組織の知性そのものです。
その言葉が増えるほど、意思決定が加速し、対話が深まり、成長が促されます。
思考の質は、言葉の質で決まります。
だからこそ、「何を言うか」「どう言うか」を、組織全体で大切にしていきましょう。
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MHアドバイザリー株式会社
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